病院やクリニック、高齢者の介護施設などで働く看護師。看護師になるためには専門の養成機関を卒業して、国家試験に合格する必要があります。看護師の資格は全国共通で、昨今の看護師不足の影響から常に引く手あまたです。手に職をつけることができるため、人気の高い職業です。
看護師になる、というと以前は専門学校や短期大学を選ぶ学生がほとんどでしたが、近年は4年制大学の看護学部や看護学科に進む学生が増えています。資格としてはいずれも同様に看護師資格を取得することになりますが、実はそうした学歴によって待遇が異なることは否めません。
4年制大学では、短期大学や専門学校より1年長く学ぶことができます。そのため、より深い専門知識を持っていると判断されます。また、患者の看護上の問題点を理論的に分析するアセスメント能力に優れていると判断されるため、4年制大学卒の看護師の初任給を短大・専門卒に比べ5~10%ほど高く設定している病院も出てきています。
ちなみに、看護師が不足している東京都などの都市部の場合、夜勤手当なども含めて1年目から年収500万円を超える看護師もいます。
これは、欧州9か国の300病院の調査ですが、4年制大学卒業以上の看護師の割合が高いほど、外科病棟や緊急病棟に入院した患者の入院後30日以内の死亡率が低くなっているそうです。アメリカでも同様の結果が出ています。つまり、高学歴看護師の増加が医療ミスなどを防ぎ、医療の質の向上につながっているということです。
看護師になるのにせっかく4年制大学に行くのなら、希望の就職先に行きたいですよね。希望を叶えるためには就職支援の手厚い大学に行くことをおすすめします。たとえば、茨城県の常磐大学は県内私立大学第1位の就職率を獲得しています。この大学では卒業後に、保健師の国家試験受験資格や養護教諭一種の免許を取得できます。看護師にも資格だけでなく、学歴が求められる時代なのですね。